憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「ただ、色を乗せるのが苦手というか、怖い?」

それには聞かれてうんうんと頷いていた。
自分でやるとやりすぎになりそうで怖いのと、私には似合わない気がしていつも控えめにしていた。

「ちょっとずつ乗せて調整していったらいい。
あと、はっきりした色じゃなくてピンクブラウンとか肌に近い色は多少濃くなってもさほど派手じゃない」

少しずつといいながらも彼は一、二度でバチッと決めていて、やはり凄い。
メイクが終わったあとは髪に移る。

「前に流行った、くるりんぱなら簡単で可愛くなる」

私のいつものひとつ結びに彼がちょっと手を加えるだけで華やかになった。

「まあ、ゴムが見えないで自然に見えるようにするにはちょっとコツがいるんだが、それは追い追い教えていくな」

「ありがとうございます!」

今日の私はいつもの硬いイメージではなく、憧れの職場の先輩感がある。
ちょっと変えるだけでこんなに違うのなら、もっといろいろやってみたいな。



新作発表会が終わり、仕事は閑散期に入った。
とはいえ、毎日忙しいのにはあまり変わりはないけれど。

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