憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「風呂入って寝られる状態までにして、俺の部屋に来い。
鍵は開けておくから、勝手に入れ。
じゃ」

「あ……」

戸惑う私を無視し、課長の部屋のドアが閉まる。
しかも私の分のお酒も持っていってしまった。

「ううっ……」

仕方ないのでとりあえず、自分の部屋に入る。

「なんか食べるもの、あったっけ……?」

冷蔵庫を開けてみるが、牛乳くらいしか入っていなかった。
明日、買い出しに行こうと思っていたのでカップラーメンも切れている。

「はぁーっ」

憂鬱なため息をついて冷蔵庫を閉めた。
これは課長のお言葉に甘えるしかないのか。
それに行かなかったらピンポン連打されそうだ。

「はぁーっ」

もう一度ため息をつき、重い腰を上げる。
言われたとおりお風呂に入り、さすがに部屋着やパジャマで課長のお部屋を訪問する気にはなれず、Tシャツとジャージに着替えた。

「……行くか」

一応、なにか差し入れるものはないかと探すが、さっきも言ったとおり明日買い出しに行くつもりだったので、お菓子もない。

嫌々ながら隣の部屋の前に立ち一度、目を閉じて深呼吸する。
再び目を開けて覚悟を決め、呼び鈴を押した。

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