憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
現実の私とはかけ離れた、まったく違うふうに思われていたなんて知らなかった。

「でも実際、相手が女性だからって舐めた態度だったり馬鹿にしてきたりした男性社員に、たとえ上役だろうと七星は毅然として抗議してきただろ?」

さっきまでとは空気が変わり、急に龍志が真面目な顔をする。

「あ……」

それは確かに、龍志の言うとおりだった。
女性だからって下に見て、対等に扱わない男性が嫌で、よく抗議していた。

「それで救われた子も多いってことだ」

あれは余計なお世話だったのではとあとになって後悔することも多い。
けれどそう言ってもらえて、救われた気がした。

「ありがとうございます、龍志」

「俺は礼を言われるようなことはなにも言ってない。
ただ、真実を言っただけだ」

「それでも。
ありがとうございます」

龍志は本当に、素敵な人だ。
こんな人に愛してもらえただけで、私は十分、幸せだ。

マンションに帰り、お風呂に入ったあとはやっぱり、龍志の部屋に行く。

「その。
今度一緒に、旅行に行きませんか」

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