憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
小さくグラスをあわせて乾杯する。

「遠慮なく食えよー」

ビールをごくごくと一気に飲み干し、課長はグラスにまた手酌で注いだ。
テーブルの上にはお豆腐の入った具だくさんのスープをメインに、餃子らしきものとアボカドのサラダ、棒々鶏が並んでいる。
夜遅くだからあっさり目だが、お酒のつまみにはあう。

「全部、宇佐神課長が作ったんですか」

「俺が作らなくて誰が作るんだよ」

課長は不満げだが、こんな料理ができるなんて思わない。
餃子に見えるものは中に大葉とチーズを入れて焼いてあった。

「料理、好きなんだよ。
特に食べさせるヤツがいると作りがいがある」

「そう、ですか……」

微妙な気持ちで並ぶ料理たちを見渡す。
イケメン、仕事もできて料理もできて、部屋を見る限りでは掃除とかも得意そうだし、こんな完璧な人間がこの世にいるんだろうか。
……いや。
女性を取っ替え引っ替えでそこは最低なんだった。
それでもしかして、人間としてのバランスを取っているのか?

「なんだ?
マズかったのか?」

眼鏡の下で彼の眉間に力が入る。
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