憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
しかし、こんなことを考えている余裕があるなんて、こんな場面で私はかなり、冷静らしい。

「……はぁーっ」

私が面倒臭そうに大きなため息をつき、ふたりの身体が反応して大きく震える。

「私が悪いのなら謝罪します。
けれど、宇佐神課長にルナさんとの結婚の意思はありませんし、婚約は破棄したと言っています。
なのにまだ婚約者気取りで結婚の話を進めようとするなど、それこそ私と彼女の問題ではなく、彼女と宇佐神課長の問題だと思いますが?」
私が意見を述べた途端、ルナさんと専務の顔がふたり揃ってみるみる赤く染まっていく。
それを、なんの感情もなく見ていた。

「それに追って処分とのことですが、私をどのように処分なさるつもりですか?
辞めさせたいのなら辞めさせたらいい。
その代わり、出るとこ出てきっちり白黒付けてもらいますが!」

「なんだと!
言わせておけば偉そうにべらべらと!」

「そうよ!
まるで私たちが悪いみたいに!」

怒りにまかせて専務がテーブルを叩き、ルナさんがヒステリックに甲高い声を上げる。
ああ、幻滅だな。
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