憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「ありがとう、ございます……?」

うんうんと課長は頷いているが、彼の頭のてっぺんから脚まで視線を這わせていた。
毎日一キロって、そんなに食べきれるんだろうか。
課長はそんな大食いに見えないくらい、細い。
仮に連れ込んだ女性にこうやって振る舞っていたとしても、普通の女性ひとりが食べる量なんてたかがしれている。

「それで七星はなにが好きなんだ?」

これで食べ物の話題だと遅ればせながら合点がいった。
少し考えて、口を開く。

「そうですね……。
サーモンのお寿司とかですかね」

生ものは得意ではないが、サーモン、特にお寿司は別なのだ。
スーパーで握り寿司を買わないが、サーモンだけのパックがあったときだけは買う。

「ふぅん。
じゃあ、高い寿司屋は無理だな」

「そうですね。
ああいうところは食べられるものが少ないので。
接待のときは困ります……」

「食べられるものが少ない?」

怪訝そうに宇佐神課長が尋ねてくる。

「白身やエビは大丈夫なんですが、ああいうところでウリのマグロなんかは苦手なので……。
いつも見られてないところでお茶で流し込み、吐き気を抑えてますね」

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