憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
左手薬指に新たに嵌まった指環を指す。
あのときは式の最中だったのもあり、そのあともばたばたとしていたのもあって、聞きそびれていた。
「んー?
やっぱりさ、ただのペアリングじゃなくて、ちゃんとした結婚指環を七星に渡したくて。
それと」
くるっと彼が手を回したかと思ったら、手品のようにダイヤのついた指環が現れた。
「順番がおかしいけど、これは婚約指環な」
それを彼が、さらに左手薬指に嵌める。
指環は結婚指環にぴったりとくっついた。
「よかった、七星に渡せて」
さらに左手を取り、彼が指環に口づけを落とす。
「あの、でも」
「あと一年もすれば別れる俺からこんなものをもらうなんて重いのはわかってるんだけどさ。
俺にとって、七星はそれだけの存在なんだって気持ちだけじゃなくもので証明しておきたくて。
これは俺の気持ちだ」
私の左手を握ったまま、彼が眼鏡越しにじっと私を見つめる。
その思い詰めたような、真剣な目になにも言えなくなった。
「……龍志ばっかりズルい、です」
たっぷり体感で五分ほど見つめあったあと、ようやく視線を逸らしてそれだけを漏らす。
あのときは式の最中だったのもあり、そのあともばたばたとしていたのもあって、聞きそびれていた。
「んー?
やっぱりさ、ただのペアリングじゃなくて、ちゃんとした結婚指環を七星に渡したくて。
それと」
くるっと彼が手を回したかと思ったら、手品のようにダイヤのついた指環が現れた。
「順番がおかしいけど、これは婚約指環な」
それを彼が、さらに左手薬指に嵌める。
指環は結婚指環にぴったりとくっついた。
「よかった、七星に渡せて」
さらに左手を取り、彼が指環に口づけを落とす。
「あの、でも」
「あと一年もすれば別れる俺からこんなものをもらうなんて重いのはわかってるんだけどさ。
俺にとって、七星はそれだけの存在なんだって気持ちだけじゃなくもので証明しておきたくて。
これは俺の気持ちだ」
私の左手を握ったまま、彼が眼鏡越しにじっと私を見つめる。
その思い詰めたような、真剣な目になにも言えなくなった。
「……龍志ばっかりズルい、です」
たっぷり体感で五分ほど見つめあったあと、ようやく視線を逸らしてそれだけを漏らす。