憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
本当につらそうに課長が顔を歪める。

「まあ、そういう真面目なところが七星のいいところだけどな」

彼の手が伸びてきて、乱雑にわしゃわしゃと私の髪を撫でた。

「えっ、やめてくださいよ!」

それに抗議しながら、ようやく笑えた。

「月曜にでも警察に行ってこい。
あれなら俺が、付き添ってやる」

「えっ、そんなの悪いですよ!」

「悪くない。
これくらい当たり前だろ」

当然だと彼は頷いている。
宇佐神課長が上司でよかったと思った。

それでも休み明けいきなりは休みづらく、課長もいくつかアポイントが入っているのもあって、さすがに月曜は無理だった。
それでも調整して、今週中には一緒に警察に行ってくれるという。

「ご迷惑をおかけします」

精一杯の感謝を込めて、頭を下げる。

「迷惑って、悪いのはストーカーのほうだろ。
七星はなにも悪くない」

そう言ってくれる課長は素敵だ。
ただし、女性関係に関しては最低だが。

遅くに帰ってきたのもあって、時刻は深夜近くになっていた。

「すみません、すっかりお邪魔してしまいました。
今日はありがとうございました。
食事も、ストーカーの件も」

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