憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
義姉さんと子供を守りたいから彼女と結婚すると言われて承知したが、本当は嫌だ。
龍志は、私のもの。
どんな理由でも、少しでも誰にも渡したくない。
こんなに自分は独占欲が強かったのだと驚いた。

「龍志は私だけのもの、です」

そのためならなんだってする。
だいたい、龍志は私を見くびっている。
彼は生半可な覚悟じゃ彼の実家へ行ったら壊れると言ったが、じゃあ生半可な覚悟じゃなきゃいいんでしょう?
私の覚悟、舐めるな。

本当は。
このまま龍志をここに鎖で繋いででも、実家へなんか行かせたくない。
でも、そんなことはできないから私が必ず、――取り返しに、行く。

「ん……。
七星、起きたのか?」

そのうち、龍志が眠そうにまぶたを開けた。

「はい、ちょっと目が覚めちゃって」

先ほどまでの告白はなかったかのように笑顔を作る。

「何時だ……?」

携帯を手に取り、彼は顔をくっつけるようにして時間を確認した。

「もう朝か……。
寝過ぎたな」

「きゃっ!」

体勢を変えた彼に組ひしがれ、悲鳴が漏れる。

「十分、休んだだろ?
いいか」

などと尋ねながらも彼の唇が、私の首筋を這った。

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