憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
おかしくて三人とも笑っていた。
それだけ龍志は、一般会社員らしかったのだ。

「なのになんで、普通にうちの会社で課長なんてしてたんです?
あ、両親が毒親って言ってましたっけ」

由姫ちゃんの言葉に、うんと頷く。

「私も詳しくは知らないんだけど。
龍志のお父さんって龍志に人生設計書を渡して、このとおりにやれって強要してたらしいよ。
できないと出ていけって」

「えーっ、なにそれ、酷い」

彼女たちは驚いているが、それが普通の反応だ。

「で、お母さんはなんでも自分の思いどおりにならないとキレる人なんだって」

「うわっ、宇佐神課長、大変そう……」

ふたりとも、完全に同情し憐れんでいるが、そうなるのもわかる。

「でも、お兄さんはまともな人で、なにかと龍志を庇ってたんだって。
そのおかげで大学から家を出られたみたい」

「じゃあ、宇佐神課長ってあの仕事がやりたくてやってた仕事ってことですか」

「そう。
でも、お兄さんが亡くなって、家に帰ってこいって。
それだけならまだ断れたかもしれないんだけど、私のせいで……」

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