憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
熱い顔で目を逸らした私の頭を、龍志は慰めるように軽くぽんぽんと叩いた。

「まー、でも、そうだな。
正直言えば俺も、子供は三人欲しいし」

「三人、ですか?」

「そうだ」

彼が私を抱きしめ直す。

「しかし、そうなると子育てを終えるのは随分先になる。
あ、七星は気にせずに職場復帰したいならしていいからな。
子供産むって大仕事をやってもらうんだ、あとは俺が面倒をみる」

冗談かと思ったが、龍志はどこまでも真剣だ。

「メイクアップアーティストはパートタイマー的な、時短でできないか模索してみる。
小さいうちはシッターさんを雇ってもいい」

これで解決だと彼は頷いているけれど。

「私も協力しますよ。
というか、子育てはふたりでするものです。
龍志ばかりが負担するのはおかしい、です」

「そうだな」

眼鏡の向こうで目尻を下げ、彼が私に口づけをしてくる。
それがどこまでも幸せだった。

夜はひさしぶりに一緒のベッドで眠る。
以前のとおり龍志と手を繋いで寝るのは安心できて、あの日からようやくぐっすり眠れた。


朝、目を開けたら龍志と目があった。
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