憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
課長はがっくりと項垂れているが、気づいていないフリをした。
軽く言い争っているうちにマンションに着いた――瞬間。
「オ、オマエがそんなふしだらな女だとは知らなかった!」
黒のパーカーに黒パンツ姿の、中肉中背の男が目の前に飛び出てきた。
ご丁寧にも顔を隠すようにフードまでかぶっている。
「……誰?」
宇佐神課長の声は滅茶苦茶不機嫌だが、たぶんこの男は問題のストーカーでは?
しかし課長の態度はどうも、それよりも今は重大問題――自分が死んだときに私が個人的に泣くかどうかのほうが大事だから邪魔をするなというようだ。
「だ、誰ってオレは七星の恋人だ!」
「……って、言ってるけど?」
大興奮の男とは反対に宇佐神課長は冷静……どころか少し状況を楽しんでいるのか、軽い感じで男を親指で指し、私を振り返った。
当然、古今東西、私に恋人などいたことなどないので激しく首を横に振って答える。
「違うって言ってるけど?」
見えているのにわざわざ、今度は私の返事を課長は男に伝えた。
「そんなはずはない!
オレたちは半年前から付き合ってる!」
それは心当たりがあるといえば、ある。
軽く言い争っているうちにマンションに着いた――瞬間。
「オ、オマエがそんなふしだらな女だとは知らなかった!」
黒のパーカーに黒パンツ姿の、中肉中背の男が目の前に飛び出てきた。
ご丁寧にも顔を隠すようにフードまでかぶっている。
「……誰?」
宇佐神課長の声は滅茶苦茶不機嫌だが、たぶんこの男は問題のストーカーでは?
しかし課長の態度はどうも、それよりも今は重大問題――自分が死んだときに私が個人的に泣くかどうかのほうが大事だから邪魔をするなというようだ。
「だ、誰ってオレは七星の恋人だ!」
「……って、言ってるけど?」
大興奮の男とは反対に宇佐神課長は冷静……どころか少し状況を楽しんでいるのか、軽い感じで男を親指で指し、私を振り返った。
当然、古今東西、私に恋人などいたことなどないので激しく首を横に振って答える。
「違うって言ってるけど?」
見えているのにわざわざ、今度は私の返事を課長は男に伝えた。
「そんなはずはない!
オレたちは半年前から付き合ってる!」
それは心当たりがあるといえば、ある。