【2/16 番外編追加】同期の姫は、あなどれない
【番外編】Good-night, Sweetheart
姫がS製薬プロジェクトのインフラ案件を失注寸前から挽回した話は、正式受注が決まったことで、あっという間に開発部内に広まった。
その一端を担ったのは、顧客との打ち合わせに同席していた一課の課長だ。
プレゼンでは堂々とした振る舞いだったとか、相手には急遽参加した外国人の取締役もいたけれど、英語での受け答えも完璧でコンサルのお株を奪うほどだったとか、その褒めちぎりぶりに姫がうんざりする顔を隠さないほどで。
さらに後日、副社長が直々に声をかけたことでフロアがちょっとした騒ぎになって、他部署にも広く知られるところになった。
本人は「売り上げが減らなかったからほっとしたんじゃない?」と相変わらず淡々としたものだったけれど、周囲の態度や評価があからさまに変わったのは明らかだった。
半年ぶりの同期会開催の連絡メールが来たのは、ちょうどそんなタイミングだった。
これまでは、自分に興味を持って話しかけてきた相手に対しても素っ気なくて、それがさらに同期や同僚との間に隔たりを作る一因でもあったのだけれど。
今回の件で周囲の評価や見る目が変化したことで、以前より姫の周りには人がいて、姫もそれを受け入れているように見えた。
そのことに気がついたときに思った、今ならいけるんじゃないかなって。
「同期会?そういえば連絡来てたな。ゆきのは行くの?」
「うん、行こうかなって思ってるけど」
「……少し考えてみる」
新人のころに一度きりしか参加していない同期会。
姫も久しぶりに参加してみない?そう声をかけたのは私のほうからだった。
そのことを後々後悔することになるのだけれど、このときの私は意外にも前向きな返答に素直に喜んでいた。
その一端を担ったのは、顧客との打ち合わせに同席していた一課の課長だ。
プレゼンでは堂々とした振る舞いだったとか、相手には急遽参加した外国人の取締役もいたけれど、英語での受け答えも完璧でコンサルのお株を奪うほどだったとか、その褒めちぎりぶりに姫がうんざりする顔を隠さないほどで。
さらに後日、副社長が直々に声をかけたことでフロアがちょっとした騒ぎになって、他部署にも広く知られるところになった。
本人は「売り上げが減らなかったからほっとしたんじゃない?」と相変わらず淡々としたものだったけれど、周囲の態度や評価があからさまに変わったのは明らかだった。
半年ぶりの同期会開催の連絡メールが来たのは、ちょうどそんなタイミングだった。
これまでは、自分に興味を持って話しかけてきた相手に対しても素っ気なくて、それがさらに同期や同僚との間に隔たりを作る一因でもあったのだけれど。
今回の件で周囲の評価や見る目が変化したことで、以前より姫の周りには人がいて、姫もそれを受け入れているように見えた。
そのことに気がついたときに思った、今ならいけるんじゃないかなって。
「同期会?そういえば連絡来てたな。ゆきのは行くの?」
「うん、行こうかなって思ってるけど」
「……少し考えてみる」
新人のころに一度きりしか参加していない同期会。
姫も久しぶりに参加してみない?そう声をかけたのは私のほうからだった。
そのことを後々後悔することになるのだけれど、このときの私は意外にも前向きな返答に素直に喜んでいた。