柊くんはダメ男。





 柊くんが転校してきてから1か月がたったころ。

 時刻は23時30分。
 私は、飼っている猫の餌を買いに行くために街中にある24時間営業のホームセンターに行こうとしていた。
 いつもはお母さんかお父さんが買いに行ってくれるんだけど、明日は金曜日ということもあって、2人で2泊3日の旅行に行ってしまった。



「うわぁ…さむ…。」



 私は、猫を2匹飼っていて名前はルルとネネ。
 2匹とも毛が赤みがかかった黒で、私の髪の色と似ているのが飼う決め手。


 家からホームセンターまでは電車に乗って15分くらい。


 制服のままで来ちゃったからこの時間だと少し浮くかも。

 私たちの制服は、濃い紫色のブレザーに黒のスカート。
 一目見れば見ればどこの生徒かわかってしまうし、着替えてくればよかった……。


 周りを見渡してみても制服を着ている人なんて一人もいない。



 そんなことを考えていると、あっという間に目的地の最寄駅についた。



「ここの通りはこんな時間でも人がいっぱいだなぁ…。」
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