取引婚をした彼女は執着神主の穢れなき溺愛を知る
 冤罪をかけられたあとは聖七を疑った。彼の調査と同時進行でネット問題に強い興信所にオークションサイトの分析を頼んだ。
「賭博に盗品の売買、すべて警察に通報した。もうすぐここに来るだろう」
「警察ごとき、捕まるかよ」
 聖七は鼻で笑い、優維を見る。

「優維さん、こちらへ来るんだ」
 優維はいやいやをするように首を振る。

「来なければどうなるか、わかってるのか」
「それはれっきとした脅迫だ」
「それを決めるのはお前じゃない」
 聖七はせせら笑う。

「ハワイに行くなら見逃してやったものを。邪魔するなら消す」
「大人しく観念してはくれないのだな」
 千景の言葉を鼻で笑い、聖七は跳ねるように駆けた。
 拳をふるが、千景は避ける。

 優維はふたりから離れ、バッグを手にしてスマホを取り出す。
 が、気が付いた聖七が駆け寄り、優維の手を捻り上げてスマホを取り上げ、床に投げつける。

「やめろ!」
 千景が怒鳴り、聖七に殴りかかる。

 聖七が避け、拳を千景の腹に叩きこんだ。
 ぐ、と声を漏らして千景が前のめりに倒れる。そこをさらに蹴り、千景は床に倒れ込んだ。
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