だって結婚に愛はなかったと聞いたので!~離婚宣言したら旦那様の溺愛が炸裂して!?~
「西山真人だが」
会話に一段落ついたところで、桐島さんがついに本題について語り始める。
この場で初めて、桐島さんの知り合いが保険会社の副社長だと聞かされて驚きを隠せない。
「聞き取りをしている間に、社内の既婚女性との不倫まで発覚したらしい。本来は厳重注意をした上で降格になり、営業課から異動させるつもりだったようだ。だが、不倫が決め手となって地方の支点へ転勤が決まった。すでに辞令は出て、そちらへ移っているそうだ」
だからあれ以来、真人からの接触がなかったのだと納得する。他県にいるのなら、今後も簡単には会いに来られないだろうと安堵した。
それにしても、社内不倫までしていたなんて本当に最低だ。
「桐島さんには、いろいろと面倒をかけてしまってすみません」
「これくらい、かまわない」
彼は先日、私から話を聞きたいという真人の勤め先の人との仲介をしてくれている。おそらく桐島さん自身も、事情の説明をしただろう。
「でも……じゃあ、ここは私が」
助けてもらったお礼に誘った時は、支払おうと思ったらすでに彼が済ませていた。せめて今回はと申しでたが、桐島さんが笑ってかわす。
「女性に払わせるなんて、俺の立場がない」
私の負担にならないよう、おどけた調子で返されてしまう。
「お礼と言うなら、またこうして食事に誘ってもいいかな? 紗季さんと話している時間を、気に入っているんだ」
ためらったのは一瞬だった。
「ぜひ!」
彼も、私といて楽しいと感じてくれているのだろうかと胸が弾んだ。
会話に一段落ついたところで、桐島さんがついに本題について語り始める。
この場で初めて、桐島さんの知り合いが保険会社の副社長だと聞かされて驚きを隠せない。
「聞き取りをしている間に、社内の既婚女性との不倫まで発覚したらしい。本来は厳重注意をした上で降格になり、営業課から異動させるつもりだったようだ。だが、不倫が決め手となって地方の支点へ転勤が決まった。すでに辞令は出て、そちらへ移っているそうだ」
だからあれ以来、真人からの接触がなかったのだと納得する。他県にいるのなら、今後も簡単には会いに来られないだろうと安堵した。
それにしても、社内不倫までしていたなんて本当に最低だ。
「桐島さんには、いろいろと面倒をかけてしまってすみません」
「これくらい、かまわない」
彼は先日、私から話を聞きたいという真人の勤め先の人との仲介をしてくれている。おそらく桐島さん自身も、事情の説明をしただろう。
「でも……じゃあ、ここは私が」
助けてもらったお礼に誘った時は、支払おうと思ったらすでに彼が済ませていた。せめて今回はと申しでたが、桐島さんが笑ってかわす。
「女性に払わせるなんて、俺の立場がない」
私の負担にならないよう、おどけた調子で返されてしまう。
「お礼と言うなら、またこうして食事に誘ってもいいかな? 紗季さんと話している時間を、気に入っているんだ」
ためらったのは一瞬だった。
「ぜひ!」
彼も、私といて楽しいと感じてくれているのだろうかと胸が弾んだ。