すべての愛を君だけに。

こ、腰に手が…っ!


密着する体に背筋が凍る。


どうしよう…どうしよう…。


周りに人はたくさんいるけど、わたしが大きな声出したら混乱しちゃうかもしれない。


何より怖くて、声が出ない。






「…っと、逃げようとしないしない、別に怖いことしようとしてる訳じゃないんだからさ」






走ろうとしたけど、別の男の人に腕を掴まれて逃げられなかった。


力が強い…。


振りほどこうにも解けない。






「君、結構細いね…」






後ろから耳元で囁かれる。


手つきが気持ち悪すぎる…!


このままどこかに連れてかれたらどうしよう…っ。


嫌なことが頭いっぱいに広がってきた時。


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