すべての愛を君だけに。

「飯、ちゃんと食ってないんだろ」






話、逸らされた。


なーちゃんにも聞かれた質問にまた同じように答える。






「…食べてるよ」


「嘘つけ、前より軽くなってる」


「体重覚えないでよ!」


「覚えてるだろ、あの時だって軽かったくらいなのに」


「…ご飯行くって約束したくせに…!」






負けじと言った。


ずっと心にあって言えなかったこと。


本当はもっと早く言おうと思ってたのに、言えなかったから言ってやった。


睨み付けるわたしに、少し目を見開いた歩ちゃん。


どうせ…






「約束なんて忘れてたんでしょ」






楽しみにしてたのはわたしだけ。


歩ちゃんは約束なんて忘れて、沙織先生と…。


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