すべての愛を君だけに。

もっとって。


もっと呼んでって思っちゃう。






「…これはなんだ」






歩ちゃんの手には1枚の紙。


その紙をじーっと見てみるとわたしの名前と期末試験の全教科の点数が書かれている。






「ひっ」


「ひっじゃないだろ。放課後、勉強してるかと思って感心してた俺の気持ちを返せ!」






眉間に皺を寄せた歩ちゃんの目は怒っているというか、もう呆れてる。


そんなこと言われても…。


いろいろ…慶くんの事とか考えてたらテスト中集中出来なくて…。


最悪だ…お父さんに告げ口されちゃう。






「…あれ」


「なんだ」


「歩ちゃん…わたしが放課後勉強してたの知ってるんだ」


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