すべての愛を君だけに。
歩ちゃんが運転席のドアを開けて外に出る。
…家、着いてないの?
じゃあここは…?
そう思っていると助手席側のドアを歩ちゃんが開けてくれる。
外に出て見ると。
「わあーっ!」
目の前にはキラキラ輝く夜景が広がっていた。
手前には大きな川が流れ、その奥に工場のようなものがいくつも建ち光が灯っている。
よくSNSでみる工場夜景ってやつだ!
「すごーい!綺麗っ」
川に反射して見える光も波に合わせてゆらゆら揺れる。
夜景なんて覚えてる限りでは見た記憶がないから、すごく新鮮で感動してしまう。
道と川の間に建てられている柵に手を置いて、夜景を見る。
…これ時間忘れちゃう。