すべての愛を君だけに。
夜景を堪能したいー!
「歩ちゃん、ちょっと顔が…」
「会いたかった」
いつもの声とは違うその甘い声と言葉に肩がびくっとしてしまった。
また一気に体の体温が上がる。
心臓もドキドキして、こんな近いと絶対聞かれてる…。
「ごめん、連絡しなくて。…いろいろ、忙しくて」
「うん…」
「雨から連絡来るかなってちょっと期待してたんだけど」
「しようとしたよ」
「会いたかった?」
囁くように問われたその質問に素直に言おうか、誤魔化そうか少し悩む。
会いたかったけど大丈夫だよって言った方が、歩ちゃんは困らないかな。