すべての愛を君だけに。

来た道を戻ってやっとの事で保健室の前にたどり着く。


早く入って座りたい…。
ついでに少し休んでから授業行こうかな…。


いや、いっその事もうサボろう…。


……沙織先生、居るかな。
ほんとは少し、会いたくない。


歩ちゃんから別れるって言われたの、と伝えられ泣いている沙織先生にわたしはなにも出来なかった。


別れる原因がわたしだったから。


それに、今度お父さん達に会うことも…。


いろいろありすぎて気まづい…。


でも今はこの痛いのを何とかしたい。
治療してもらったらすぐ出て違う場所で休もう。


……よしっ。


保健室のドアノブをひねって扉を開ける。


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