すべての愛を君だけに。

わたしもお母さんの後ろについてお店に入ろうと1歩踏み出して歩き出し…た時。


歩ちゃんに手を掴まれる。


長い間先に来て外で待っていたのかと思うくらいすごく冷たい手にびっくりした。






「歩ちゃ…」


「可愛すぎるんだけど」






外は寒いのに耳元に顔を寄せて囁くように言うから、体温が上がって熱くなってくる。


頑張って用意したのに褒めてくれなくてふまんなこと見透かされてる…!


大人だ…!何でも分かっちゃうんだ…。


至近距離で見る歩ちゃんの顔にさっきより早く鼓動を打っている。


喧嘩中は、学校で会っても顔を見ないようにしてたから緊張と…嬉しさがすごい。


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