すべての愛を君だけに。

画面には1枚の写真が写っていた。


あれこれって…学校の校舎じゃ…。


目を細めてよく見てみる。






「……っ!?」







今、見ているものが信じられなかった。


だけど確かに写真に撮られていた。


あの日の。
わたしと歩ちゃんがキスしているところを。









バクバクと鳴り続ける心臓と、体がふわふわ浮いているような感覚に陥る。


え…なんで…?


頭の中で今何が起きているのか、これは現実なのか、夢なのか、夢なら今すぐ覚めて欲しい。






「…これ…は…?」


「これ、歩と雨ちゃんよね?」






お母さんの震える声の後、聞いた事のない沙織先生の低い声が耳に届いてきた。


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