すべての愛を君だけに。
顔が赤いのは歩ちゃんのせい!!!
口から出そうなところを飲み込む。
「今度、一緒に飯食べにいこう」
「え…」
「ちゃんと食べてるかの確認」
「だから…食べてるって」
おでこから離れた手は、小指を立ててわたしの目の前に差し出される。
びっくりしているわたしに。
「約束」
そう言う歩ちゃん。
約束、指切り。
なんだか少し前にもこんなことあったような…。
思い出せそうなのに、思い出せない。
歩ちゃんのことで頭がいっぱいで。
パンク寸前。
小指と小指を絡めて、上下に振る。
「夏休みにでも連絡するから」
「……わかった」
微笑む歩ちゃんにまた胸が苦しくなる。