迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 何十人も集めたホームパーティーができそうな広いリビングで待っていた橙吾さんの父親は、これもまた印象的な人だった。

 この例えで合っているのかわからないが、マフィアを牛耳っていそうな迫力と貫禄がある。

 背格好は橙吾さんとほとんど変わらない。彫りが深い顔立ちに髭がとても似合っていて、白のシャツに黒のスラックスというシンプルさがダンディさを際立たせている。橙吾さんも年を重ねたらこんなふうになるのかもしれない。

 きちんとした服できてよかった。私はネイビーのワンピースで、双子は白のポロシャツに、ストライプ柄のスカートとズボンを穿かせた。

 橙吾さんはいつもと変わらない私服だが、そもそも普段からフォーマル感があるので普通に場に馴染んでいる。

 おじいさんとおばあさんもいて、ふたりは普段着のゆったりとした装いでいる。おばあさんは私がリビングに入るや否や、手をひらひらと振って迎え入れてくれた。

 わかりやすく好意的な人物がいるだけで不安が和らぐ。ありがたい。
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