イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
「ったく……海、お前が見たかったのそこにあるぞ」
「え? あっ!」
見たかったものとは。そう疑問に思っていたら手を引っ張られ引きずられるかのように連行されていってしまった。その行き先とは……
「いたぁ!」
「……ちんあなご、ですか」
「そう! ちんあなご! ちんっ……ぷっくくっ、ちん、ちんあなご……ぷふっ……」
先ほどの女子力高い女の子とは全く違った様子に、口がふさがらなかった。ちんあなご……なるほど、そういう事か……?
「馬鹿丸出しだろ。昨日までSNSで俺に見せまくりだしな」
「だって! ほらっ! 可愛いでしょ!」
「名前にツボっただけだろ」
「ぷっ、ふふっ、だって、ちん、あなごっ……くくっ……」
また爆笑しだした海さんに、私はどんな反応を見せればいいのか分からなかった。隣に移動してきた湊さんに助け舟として視線を向けると、ため息を吐いている彼が見えた。これは、日常茶飯事なのだろうか。
「言ったろ、能天気ばっかりだって」
「いや、でも……」
「あんなもんだぞ、あいつらは」
「……そうですか」
国民を守ってくださるカッコいい警察官さん達のはずだ。確か、海さんは交通課だった気がする。カッコいい女性警察官のはずなんだけど、この姿を見ると全然警察官に見えないな。
まぁ、今はオフなんだろうけどさ。仕事になるとスイッチが入るんだろうけど……ちんあなごにツボる女性警察官……何も言わないでおこう。
でも、ちんあなごは可愛い気もする。いろんな模様のちんあなごがいるけれど……じっと見ると、さっきの海さんの事があるから恥ずかしくなってくる。うん、やめよう。