わけありくんを護ります
疑問に思った時、上機嫌な梅木くんが奥から出てくると、お重を2個テーブルに置いた。
あー……なるほどねー。
梅木くんに何があったか知らないけど、またむしゃくしゃして、今度は──
「じゃーん今回はマフィンちゃん!」
とんとんとんっ、と慣れた手つきでお重を広げられ、身構えながらも一応のぞきこむ。
「プレーン、チョコ、抹茶ーの3種類!」
ぎっしりマフィンが入ったお重が6つ並ぶ。
「ほう……」
事を理解した私は、目を細めて松野くんを見た。
「な、なんだよ……っ」
女子が苦手とか関係なく、私は松野くんの腕を引き、小声で話した。