わけありくんを護ります

もう、だめと断られた瞬間あきらめるしかない……そう思い腹をくくって私はいちかばちか聞いた。
お願いっお持ち帰りさせて──!!


「そんなことかぁ、いいよん。りんりんは女の子だもんね。いっぱい持ってって、その人たちとも一緒にお食べっ」

……やった!
テーブルの下で、ガッツポーズ。

「ありがとう、梅木くん」
「お持ち帰りできるようにしてあげるから待っててー」

奥に一度はけていく梅木くんを見て、胸を撫でると、向かい側の2人が親指を私に立てていた。

「よくやった……芝桜」
「ナイス……凛ちゃん」

これで少しは竹森くんの胃もたれもよくなるかな……
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