わけありくんを護ります
2つのメッセージ
警戒
『ペットボトル俺があけます!』
『自分であけられるから』
『転んだら危ないからつかまって下さい』
『簡単に転ばないから平気』
『布団は俺がなおします!許可下さい!』
『布団は……いいよ』
ヨイヤミの男の子のせいで手のひらを少し怪我した日以来、朝から晩まで、トイレやお風呂をのぞいては、比江島くんが半径2メートル以内にはいる……気がする。
包帯もしなくていいし、薬も塗ってる。
それにもう、治りかけてるって何度も……なん十回も言ってるのに。
完璧に治るまではだめです!の一点張りで、珍しくゆずらないんだから。
でも、トイレに着いてくるのは男の子としてやめなさいって言って、比江島くんを教室に置いてきた。
トイレをスルーしたその足で、私は生徒会室へと向かう。