わけありくんを護ります
「お!りんりんっ……ちょっと待っあ!バンチャンだめ!そこのアイテムはぼくが……あー!!」
梅木くんはテーブルに頭を打ち付けた。
負けたっていうのがすぐわかるけど、あの袖で梅木くん……画面操作してたんだ。
「ふう……今日はブンのお重はないから胃もたれせずに話せるよ。ブン、リベンジはまた後でね」
「りょうーかい」
2人が携帯をポケットにしまうと、テーブルにお茶が置かれる。
「ありがと」
「お、おうよ」
「わぁお、マツくんがりんりんに自分から近づいて、しかも女の子にお茶を出せるまでれべるあっぷしたよ!バンチャン」
「……ちょっと感動ものだね」
「うるせぇぞお前ら!……それより、芝桜はなんか用があるんじゃねぇのかよ」
松野くんはまた顔を赤らめながら、竹森くんの隣に座った。
「だよねだよね。りんりん、隣かもん」
「あ、うん」
梅木くんが椅子を引いてくれたのに、お礼を言って私も座れば、3人の視線が集まってくる。