わけありくんを護ります
私の中の警戒心のパロメーターが急上昇していき、数歩下がって様子を伺うも、スタスタと戻ってきた。
途中の4人の誰かを普通に踏みつけて真っ直ぐ私の方へ歩いてくる。
だからどんどん下がり、また壁に当たるもローファーを片方投げられるようにした。
近付いたら投げるぞっていう意思を見せてるつもり。
だけど彼は止まらず……私はローファーを放った。
近距離から投げたのに、ちょっと顔をずらされ避けられてしまったけど。
──え、何?なんなの!?
真ん前に来た彼に鞄を盾にして突き出すも、前のめりになって私の顔を見つめてきた。
「女子の制服初めて見た」
「だからなに」
みよーん……
私の頬がつねられ伸ばされた。
──は?