わけありくんを護ります


「2人は……どうするの」

「……バカにすんな。余裕でぶっ倒してやんよ。元々、そのつもりで来たんだからな」

「だーよね。……それにヨイヤミさんに言っておくけど!ぼくらの総長も来てくれるって、連絡もらっておりまする!」

──え、そうなの?
そこに関してはちょっとびっくり。教えといてよ。
もし来るなら、強瀾の総長さんを初めて見ることになるんだから。

梅木くんの発言にヨイヤミの笑いがおさまり、ざわつき出す中……総長である鶴谷が興味深そうに手を口に当てる。

「ほーう、それがハッタリではないならとても楽しみだ。お前もそう思うだろ?亀井」

「ええ、新しい総長の情報は無しに等しいので……是非お目にかかりたいものです」

「なら、まずは余興をしようか」

──余興?

鶴谷が楽しそうに手を合わせて、周りを見渡せば、見覚えのある顔が1人、前に出てきた。
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