わけありくんを護ります
「総長、余興として、あいつとサシでやらせてくださいよ」
あいつ──と私を指差すのは、いつぞやのバットくんだ。
「ほーう……リベンジか。負けたら、次はないからね」
許可を得たバットくんは自信ありげに頷いた。
……仕方ない。ご指名とあらばいかないと。
「芝桜っ」
「平気へーき」
心配そうな松野くんに手を振り、バットくんのもとへ。
「あれ、相棒のバットはどこにいったの?」
「ああ……あの後ぶっ壊しちまってな。あいにく、今日は素手だ。余裕だけどな!!」
「そう」