無口な自衛官パイロットは再会ママとベビーに溺愛急加速中!【自衛官シリーズ】
「強引すぎるのはわかってる。だけど、今思いついたわけじゃないんだ。この間一瞬見かけた時に蓮人が俺に似てるような気がして、それからずっと考えていた
んだ。美月の子どもがもしも俺の子どもなら、ふたりと一緒に暮らしてふたりを支える。そう決めて今日会いにきたんだ」

「でも、あの」

碧人に蓮人のことが知られただけでも混乱しているのに、そのうえ一緒に暮らそうと言われても、考えがまとまりそうにない。

なにより碧人がそう決めたのは、美月の夢を二度も奪った罪悪感と、父親としての蓮人への愛情と責任感から。

だから今でも碧人のことが好きだと自覚し、蓮人には父親がいた方がいいとわかっていても、躊躇し素直にうなずけない。

「……考えさせてください」

そう答えるだけで精一杯。

碧人のこれからと蓮人の幸せのためにはどうすればいいのか落ち着いて考えたい。

「わかった」

美月の答えを予想していたのか、碧人は静かにうなずいた。

「すぐに決められないのはわかってる。だけど美月と蓮人が大切でなによりも守りたいという気持ちは噓じゃない。それだけはわかっていてほしい」

「……わかりました」

碧人の熱がこもった言葉が胸に届いて心が熱くなる。

だからといってなにもかもが解決したわけじゃないことも、わかっている。

一緒に暮らそうと言い出すほどだから結婚はしていないとしても、今もまだラストフライトの日に現われた女性とどういう関係なのか、わからないままだ。

「今度、ブルーの本をいっぱい持ってくるよ」

「うんっ」

「いつかブルーが飛んでいるのを見に行こうな」

「行くーっ」

今日初めて一緒の時間を過ごしたばかりとは思えないほど、ふたりは息が合い盛り上がっている。

この先もずっと、ふたりを見ていたい。

そしてふたりの側で自分も笑っていたい。

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