裏社会の私と表社会の貴方との境界線
天界とは?
「天界とはこの世界とは異なる、もうひとつの世界だと思ってくれればいいです」
「でも、行き来はできるんでしょ?」
ツキの質問にレイはうなずいた。
「“私達は”です。人間は入れません」
天界は神々の魔力で構成された土地であり、人間ではその魔力量には耐えられないのだ。
もちろん、私もこの体で行けば魔力で押し潰される。
この体は人間だからね。
「天界ではカースト制度が存在し、属性というものもあります。天使と女神、悪魔と黄泉神という属性。性格や能力に属性が現れます」
「例えば?」
「天使や女神は人を助けることに熱心で、人を癒す能力を持ちます。反対に悪魔や黄泉神は絶望へ導くことで快感を得ます」
「うえっ…」
ユウがそんな声をあげた。
正直その気持ちもわかる気がするけど。
特に黄泉神なんてものは根っから腐ってて、たまにひどいことをしてるもの。
私は女神の突然変異型で、レイの魂が入っているからよく知ってる。
「そんな私達は独自の境界と能力をもちます。例えばカレン様でしたら、能力は想像で境界は人間界」
「天使と悪魔は人間に近くて未熟だから、境界はないんだよね〜。能力はもってるんだけど!」
「そうですね。アオキ様の言う通りです」
瑠璃華はすでに説明されているから飲み込みが早いけど、他のメンバーは意味わかんないって感じ。
特に千智と紺凪は…って!!
そうだ、この2人には私が女神だと伝えてすらいないわ。
「待って待って!レイ…本当にごめんなさい。千智と紺凪には何も伝えていなかったわ…」
私がそう伝えると、レイは一瞬固まってから今までで1番のため息をついた。
「今日のカレン様はどうかしてます。…分かりましたよ。能力で今ここまでの内容を全て脳にいれます」
「頼む〜…」
私は若干泣き気味でレイに頼み込んだ。
パチンとレイが指を鳴らすと同時に、私と瑠璃華以外の全員が固まる。
おそらく今、脳が情報オーバーしないように必死に働いているのだろう。
人間の脳というのはせんさいだから。
一瞬で全ての情報を理解することはできない。
「情報整理終了」
レイの言葉と同時に、みんなハッとしたように動き出す。
「すげぇ。なんか、ずっとわけわかんなかったことが分かったんだけど!」
「ユウはバカすぎるだけなんじゃない?」
「はあ?!」
すぐにそうやって喧嘩するんだから…。
「千智と紺凪は大丈夫?キャパオーバーしてない?」
そう聞くと、2人は不思議そうに首を傾げてお互いを見合った。
その気持ち少し分かる。
「うん…。なんか、ふわふわするっていうか…」
「それな?」
能天気というか楽しそうなみんなは置いておくと、レイの視線がものすごく痛いです。
言いたいことは分かってる、手間をかけさせないでくださいってことでしょ!!!
分かってるって!
「ご、ごめん…」
「反省してるならいいですよ?あと少しでヤるところでした」
その“ヤる”ってのは殺ってことかな。
恐ろしい…。
「話を進めてもいいでしょうか」
レイは私ではなくみんなに視線を移し、切り替えをした。
みんなも自然に気持ちを切り替える。
「それでは、本題に入ります。あなた達がどれほど危険な状況にいるか…すぐに分かることになるでしょう」
彼女はまた笑った。
これは“悪い”笑みだ。
「でも、行き来はできるんでしょ?」
ツキの質問にレイはうなずいた。
「“私達は”です。人間は入れません」
天界は神々の魔力で構成された土地であり、人間ではその魔力量には耐えられないのだ。
もちろん、私もこの体で行けば魔力で押し潰される。
この体は人間だからね。
「天界ではカースト制度が存在し、属性というものもあります。天使と女神、悪魔と黄泉神という属性。性格や能力に属性が現れます」
「例えば?」
「天使や女神は人を助けることに熱心で、人を癒す能力を持ちます。反対に悪魔や黄泉神は絶望へ導くことで快感を得ます」
「うえっ…」
ユウがそんな声をあげた。
正直その気持ちもわかる気がするけど。
特に黄泉神なんてものは根っから腐ってて、たまにひどいことをしてるもの。
私は女神の突然変異型で、レイの魂が入っているからよく知ってる。
「そんな私達は独自の境界と能力をもちます。例えばカレン様でしたら、能力は想像で境界は人間界」
「天使と悪魔は人間に近くて未熟だから、境界はないんだよね〜。能力はもってるんだけど!」
「そうですね。アオキ様の言う通りです」
瑠璃華はすでに説明されているから飲み込みが早いけど、他のメンバーは意味わかんないって感じ。
特に千智と紺凪は…って!!
そうだ、この2人には私が女神だと伝えてすらいないわ。
「待って待って!レイ…本当にごめんなさい。千智と紺凪には何も伝えていなかったわ…」
私がそう伝えると、レイは一瞬固まってから今までで1番のため息をついた。
「今日のカレン様はどうかしてます。…分かりましたよ。能力で今ここまでの内容を全て脳にいれます」
「頼む〜…」
私は若干泣き気味でレイに頼み込んだ。
パチンとレイが指を鳴らすと同時に、私と瑠璃華以外の全員が固まる。
おそらく今、脳が情報オーバーしないように必死に働いているのだろう。
人間の脳というのはせんさいだから。
一瞬で全ての情報を理解することはできない。
「情報整理終了」
レイの言葉と同時に、みんなハッとしたように動き出す。
「すげぇ。なんか、ずっとわけわかんなかったことが分かったんだけど!」
「ユウはバカすぎるだけなんじゃない?」
「はあ?!」
すぐにそうやって喧嘩するんだから…。
「千智と紺凪は大丈夫?キャパオーバーしてない?」
そう聞くと、2人は不思議そうに首を傾げてお互いを見合った。
その気持ち少し分かる。
「うん…。なんか、ふわふわするっていうか…」
「それな?」
能天気というか楽しそうなみんなは置いておくと、レイの視線がものすごく痛いです。
言いたいことは分かってる、手間をかけさせないでくださいってことでしょ!!!
分かってるって!
「ご、ごめん…」
「反省してるならいいですよ?あと少しでヤるところでした」
その“ヤる”ってのは殺ってことかな。
恐ろしい…。
「話を進めてもいいでしょうか」
レイは私ではなくみんなに視線を移し、切り替えをした。
みんなも自然に気持ちを切り替える。
「それでは、本題に入ります。あなた達がどれほど危険な状況にいるか…すぐに分かることになるでしょう」
彼女はまた笑った。
これは“悪い”笑みだ。