ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
そうだ、それをいうなら皇くんもヴァンパイアなんだ。


私はいつも皇くんと食事をしてるけど、血の匂いなんて分からなかった。


「そうですよ!そんなこと気にする必要ありません…!!ねっ、華恋ちゃん!」


華恋ちゃんも同じように言ってくれれば、と思った。


でも、反応がおかしくて。


「あ、えと……そうね。莉子さんも、気にしないで食べましょう?」


なんだか様子がおかしかったけれど、今は触れないことにした。


「そう…みんながいいって言ってくれるなら!ごめんなさいね〜変な空気にして」


穏やかな笑みを浮かべながら、莉子さんも席に座った。


それから、執事さんがご飯を持ってきてくれた。


チラッと料理を見てみたけれど、特に変わったところはなかった。


普通の料理となんら変わらない。


それに、やっぱり匂いも何も気にならなかった。


「まあ、それよりも莉子さんがヴァンパイアってことに驚いてますね」


それは今更だけど、本当に驚きだ。
< 202 / 262 >

この作品をシェア

pagetop