ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
「つまり、伊織に目をつけられて狙われてるってことよ」


華恋ちゃんに言われて、一瞬固まる。


そして。


「えええぇぇぇ?!」


自分で思っていたよりも、ずっと危険な状況だったみたい。


「まあ、かといっておとなしく渡すわけなーよな」


一颯さんが、私をフォローするようにそう言ってくれた。


でも、次期魔王って言われてるくらいなんだしすごく強いんじゃ?


そんな人に狙われていると思ったら、ゾッとした。


「…」


隣に座っている皇くんは、何かを考えている様子で喋らない。


彩鈴ちゃんも華恋ちゃんも、難しい顔をしていた。


少し経ってから、華恋ちゃんが口を開いた。


「王位継承の儀式がどんなものか分からない以上、夢乃を渡すわけにはいきません。誰が相手でも、私はハンター協会幹部として夢乃を守ります」
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