ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
「全く、夢乃のこと避けてたのに…。なーんで空気読まないかね〜。ほんと、そういうところ変わってないよ」


やっぱり、中学まで仲良かった美琴ちゃんだ。


呆れたように言われたので、やっぱり私とはもう関わりたくないのだろうと思いかなり落ち込んだ。


それに気がついたのか、美琴ちゃんは「まあ、そんなとこも好きだけど」と小声で付け足した。


その言葉にはじかれたように顔を上げて、にんまり笑顔になる。


「単純」と言われるのはこういうところなのだろうが、今は気にしない。


「ねえ、美琴ちゃんこれ言ってなかったね」


深呼吸をして、出来るだけ嬉しさを落ち着かせる。


それから、できるだけ優しい笑顔で言った。


「…おかえり。大好きな美琴ちゃん!」


美琴ちゃんは驚いたように目を見開いてから、美琴ちゃんも優しい笑顔を作って言った。


「ただいま、夢乃」


そう言ったとたん、美琴ちゃんは「うっ」と言ってしゃがんだ。


「だ、大丈夫?!」


美琴ちゃんの顔を見ると青白くなっていて、とても体調が悪そうだった。


こんなに急に体調不良を起こすなんて、どうしたんだろう。


そして、何かを呟いていたので美琴ちゃんに耳を近づける。
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