離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
頼んだものがくるまでの間、何を話そうかと洋子に向き直れば、なぜか無言でじっと見つめられる。
「え、何? 何かあるなら言ってよ」
「いや、幸せオーラ全開だなと思って」
「そう?」
「誰が見てもわかるくらいに。ゆるゆるに顔緩んでるから」
顔が緩んでいると言われて咄嗟に両頬を手で押さえる。
「そんなに?」
「そんなに」
即座の肯定に美鈴は一度顔を覆って表情を作り直す。締まりのない顔をしていたのかと思うと恥ずかしい。軽く咳払いをしてその恥ずかしさを霧散させる。
「……まあ、顔が緩んでしまうくらい幸せなのは確かだけど」
「そりゃあ、あれだけ素敵な人に溺愛されてたら幸せでしょうよ」
洋子の返しに「本当にね」と頷き返す。洋子が千博を指して『素敵』と評するのは、彼女も千博のことを知っているからだ。
なにしろ美鈴たちが出会った職場というのは、千博も勤める奈光商事なのだ。
部署はそれぞれ違ったものの、千博の社内における知名度は非常に高く、知らない方がおかしなほどだった。
花形の投資部門で働く千博は、二十代のうちから海外へと飛び、わずか数年で大きな成果を上げて帰国してきたスーパーエリート。今も最重要案件に関わっており、エースの名をほしいままにしている。いずれは役員にその名を連ねるだろうと目されているほどだ。
しかも、誰もが目を引く容姿をしていて、性格は温和で優しく、誰に対しても丁寧な対応をするとくればモテないわけがない。
千博が帰国したのは今から三年前だが、帰国前から彼の噂は瞬く間に広がり、女子社員憧れの的になっていた。
そんな超絶ハイスペック男に自分が愛されている状況を未だに不思議に思うこともあるが、美鈴が惚れたのは彼の肩書きではないから、いつも彼自身と向き合うことを大切にしている。
だから好きな人から愛されて幸せだという意味を込めて同意をした美鈴だが、洋子はなぜか少し呆れた顔をしている。
「え、何? 何かあるなら言ってよ」
「いや、幸せオーラ全開だなと思って」
「そう?」
「誰が見てもわかるくらいに。ゆるゆるに顔緩んでるから」
顔が緩んでいると言われて咄嗟に両頬を手で押さえる。
「そんなに?」
「そんなに」
即座の肯定に美鈴は一度顔を覆って表情を作り直す。締まりのない顔をしていたのかと思うと恥ずかしい。軽く咳払いをしてその恥ずかしさを霧散させる。
「……まあ、顔が緩んでしまうくらい幸せなのは確かだけど」
「そりゃあ、あれだけ素敵な人に溺愛されてたら幸せでしょうよ」
洋子の返しに「本当にね」と頷き返す。洋子が千博を指して『素敵』と評するのは、彼女も千博のことを知っているからだ。
なにしろ美鈴たちが出会った職場というのは、千博も勤める奈光商事なのだ。
部署はそれぞれ違ったものの、千博の社内における知名度は非常に高く、知らない方がおかしなほどだった。
花形の投資部門で働く千博は、二十代のうちから海外へと飛び、わずか数年で大きな成果を上げて帰国してきたスーパーエリート。今も最重要案件に関わっており、エースの名をほしいままにしている。いずれは役員にその名を連ねるだろうと目されているほどだ。
しかも、誰もが目を引く容姿をしていて、性格は温和で優しく、誰に対しても丁寧な対応をするとくればモテないわけがない。
千博が帰国したのは今から三年前だが、帰国前から彼の噂は瞬く間に広がり、女子社員憧れの的になっていた。
そんな超絶ハイスペック男に自分が愛されている状況を未だに不思議に思うこともあるが、美鈴が惚れたのは彼の肩書きではないから、いつも彼自身と向き合うことを大切にしている。
だから好きな人から愛されて幸せだという意味を込めて同意をした美鈴だが、洋子はなぜか少し呆れた顔をしている。