離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
「『本当にね』ってあっさりとした返事ね。本当にわかってるわけ? あんたの旦那の愛妻家ぶりすごいんだから。直接関わりのない私のところにまで話が入ってくるんだもの」
なぜ洋子の耳にそんな話が入るのかとぎょっとすれば、洋子はもったいぶらずに答えを教えてくれる。
「事あるごとに『妻が』って言って微笑むもんだから、愛妻家がまた一つのステータスになって、さらに人気になってるみたい。でも、愛妻家なところがいいもんだから、誰も言い寄れないわけ。奥さんが羨ましい! って騒がれてるわよ」
「……そうなんだ」
前半は千博の溺愛ぶりにこそばゆくなるも、後半の話でぞっとしてしまう。その場に自分がいたら果たして何を言われていたのだろうかと。あらぬ想像をしそうになって、随分と適当な返事をしてしまった。しかし、生返事でも洋子は気にしていないようだ。
「本当によくあの男を射止めたものよ。あれだけいろんな女から狙われてたのに、美鈴と出会ったらあっさり結婚までいくんだもん」
「うーん、出会ってからすぐってわけではないけどね。受付として関わることはあったけど、本当にそれだけだったし」
「でも、外で偶然会ってからはとんとん拍子だったでしょ?」
「それはまあそうね」
美鈴は今から約二年前のあの日のことを思い出し、くすりと小さくやわらかな笑みをこぼした。
なぜ洋子の耳にそんな話が入るのかとぎょっとすれば、洋子はもったいぶらずに答えを教えてくれる。
「事あるごとに『妻が』って言って微笑むもんだから、愛妻家がまた一つのステータスになって、さらに人気になってるみたい。でも、愛妻家なところがいいもんだから、誰も言い寄れないわけ。奥さんが羨ましい! って騒がれてるわよ」
「……そうなんだ」
前半は千博の溺愛ぶりにこそばゆくなるも、後半の話でぞっとしてしまう。その場に自分がいたら果たして何を言われていたのだろうかと。あらぬ想像をしそうになって、随分と適当な返事をしてしまった。しかし、生返事でも洋子は気にしていないようだ。
「本当によくあの男を射止めたものよ。あれだけいろんな女から狙われてたのに、美鈴と出会ったらあっさり結婚までいくんだもん」
「うーん、出会ってからすぐってわけではないけどね。受付として関わることはあったけど、本当にそれだけだったし」
「でも、外で偶然会ってからはとんとん拍子だったでしょ?」
「それはまあそうね」
美鈴は今から約二年前のあの日のことを思い出し、くすりと小さくやわらかな笑みをこぼした。