離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
それからほどなくしてデスクのある部屋に到着すると、なにやら一部に人が集まり、随分と盛り上がっていた。
何かあったのかとよく目を凝らして見てみれば、庶務の宮下が土産らしきものを配っており、彼女を取り囲むようにして話に花が咲いているようだった。
「宮下ちゃん筑前煮なんて作れるの?」
「ひどい。作れないって言いたいんですか? これでも一通りの家庭料理は作れますよ」
「ごめん、ごめん。宮下ちゃんはもっとおしゃれなものしか食べないと思ってたから」
「食べ物におしゃれもダサいもないですよ」
「おい、そうだぞ。宮下ちゃんの言う通りだ。それに筑前煮は彩りがよくておいしいだろうが」
それなりに大きな声で話しているから、会話の内容が丸聞こえだ。随分と楽しそうに話しているが、驚くほどどうでもいい会話をしている。
聞くに値しないと意識を逸らすが、男どもの声が大きすぎて勝手に耳に入ってくる。
「俺はメインになるものの方が好きだな。アジフライとかさ。あ、宮下ちゃんって、もしかしてアジフライも作れる?」
「はい、作れますよ。まあ、自分一人で食べるだけなら、揚げ物はしないですけどね」
「へえ、そっかー。宮下ちゃんのアジフライか。食べてみたいな」
「そうですか? うーん、でも、まだそんな間柄じゃないので、機会があればってことで。そのときは腕によりをかけて作りますね」
男たちが色めき立つ。
休憩時間ではあるがもう少しボリュームを落として話せないものだろうか。本当にうるさい。
千博は表情には出さずに心の中で毒づく。その横で手嶋がぽつりとつぶやいた。
何かあったのかとよく目を凝らして見てみれば、庶務の宮下が土産らしきものを配っており、彼女を取り囲むようにして話に花が咲いているようだった。
「宮下ちゃん筑前煮なんて作れるの?」
「ひどい。作れないって言いたいんですか? これでも一通りの家庭料理は作れますよ」
「ごめん、ごめん。宮下ちゃんはもっとおしゃれなものしか食べないと思ってたから」
「食べ物におしゃれもダサいもないですよ」
「おい、そうだぞ。宮下ちゃんの言う通りだ。それに筑前煮は彩りがよくておいしいだろうが」
それなりに大きな声で話しているから、会話の内容が丸聞こえだ。随分と楽しそうに話しているが、驚くほどどうでもいい会話をしている。
聞くに値しないと意識を逸らすが、男どもの声が大きすぎて勝手に耳に入ってくる。
「俺はメインになるものの方が好きだな。アジフライとかさ。あ、宮下ちゃんって、もしかしてアジフライも作れる?」
「はい、作れますよ。まあ、自分一人で食べるだけなら、揚げ物はしないですけどね」
「へえ、そっかー。宮下ちゃんのアジフライか。食べてみたいな」
「そうですか? うーん、でも、まだそんな間柄じゃないので、機会があればってことで。そのときは腕によりをかけて作りますね」
男たちが色めき立つ。
休憩時間ではあるがもう少しボリュームを落として話せないものだろうか。本当にうるさい。
千博は表情には出さずに心の中で毒づく。その横で手嶋がぽつりとつぶやいた。