きみと私の恋のみち〜想いを伝えたい〜
私が・・・・一生懸命?そうなのかな、そう思って、いいのかな?月音くんは裏側でいつもどんな意思で学校生活を送っているの?すごく気になる。それは月音くんがかっこいいから恋心を抱いたとかじゃない。私、たぶん月音くんの言動に興味をひかれたんだ。そう、思いたいのになぜか胸がドキドキする。なんで?顔が熱くなっている。気持ちを落ち着かせたくて、さっき自販機で買ったパックのカフェラテを流し込む。
「はーねーあー!」やたらテンションの高い声がしてびくんと肩がはねた。
飲んでいたカフェラテでむせながら振り向くと、友香と綾香と美桜がこっちを見ている。「お弁当、一緒に食べよ。ちょっと隣の人の席借りるねー。」そう言って私の隣の席に座った。すると、いぶかしげに綾香が私を見つめてきた。
「羽音愛、なんかいいことあったような顔してるね。私たちが来る前になにかした?」えっ、綾香、鋭い‼「実はさっき月音くんと話したの。あっ、いちゃついてたんじゃないんだよ。ただね、ちゃんと感謝を伝えたくて。だからよかったなって、トラブル収まって。」「あーそういうことねー。」笑いをふくんだ声でそう返事をして美桜が卵焼きを口に運んだ。「まあ、でも羽音愛って色々考えてそう。真面目だもんね。クラスの優等生って感じ?」友香がそういうけれど・・・・
「違うって。うちのクラスの優等生は明日葉さんでしょ?私は明日葉さんの足元にも及ばないよ。」パタパタと胸の前で手を左右に振った。
「ま、羽音愛がもっと優等生になっても友達はつづけるけどね。あっ友達じゃなくて親友か。間違えちゃったー。」私の口から笑いがこぼれた。やっぱり、いいな。私たち、素の自分でも裏側の自分でも、それが私。それを見つけてくれる人を探せばいいんだから。綾香たちがいると安心できる。私のことを、認めてくれるから。ちょっとおばかなことをしても、ふざけても、許してくれるから。
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