きみと私の恋のみち〜想いを伝えたい〜
2.恋愛トラブル
次の日。私はちょっぴりびくびくしながら学校へ向かった。昨日のことを香波さんが悪いふうに言いふらしているかもしれないから。
校門を抜けてシューズロッカーの近くで上履きに履き替えているとその先に香波さんと複数の取り巻きの女子たちが見えた。何が面白いのか爆笑している。会話が聞こえてきた。
「ねえねえ、バレーボール部の後藤結城先輩、河林綾香と付き合ってるらしいよ。後藤先輩、かわいそうだよねー。」香波さんが言うと、香波さんと一緒にいた違うクラスの女子が声を上げる。「ね、ほんとそう。うわさで聞いたんだけどさ後藤先輩も河林綾香のこと好きだったらしいよ。」するとその隣のツインテールの女子も声を上げる。「ええー、うっそだぁ!誠実な後藤先輩があんなやつのこと好きなわけないじゃん。どうせ惚れ薬とか飲ませたんじゃない?」「キモイ」
綾香の事を好き勝手言ってる・・・・綾香は小学生からの付き合いだからいいところがいっぱいあることを知っている。だからそういわれるとちょっと腹が立つ。
「衣川羽音愛のグループの人たちってはっきり言ってキモイよね。優等生って顔して恋とかしてるし。オシャレにも興味ないって感じだよね。」
自分の名前が聞こえてきてハッと顔を上げる。じゃあそう言うあなたたちはどうなの?校則違反とかしてることもあるし、人の悪口も言うし、ひどい‼私はいらいらして速足で教室へ歩き出した。
                   
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