クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
分かりやすく話を逸らしたわね。仕方ないので、私も切りかえて答える。

「そうよ、佐々木と真紀と3人。特に仲が良いの。というか、そこまで私のこと調べているのね」
「警察一家は面倒でうるさい人間が多いんだ。嫡子の結婚相手ともなれば、余計に。俺は長男じゃないだけマシな方だ」

瑛輔は家族の話をする時、特段思わしくない表情をする。
御祖父様に育てられたようなものだと前にも言っていたし、あまり仲が良くないのかもしれない。

「それより、金曜、あまり遅くなるなよ」
「分かってるよ」
「飯、美味かった。ありがとう」
「そう、良かった」

何の気なしに返事をしながら、私は内心ふわふわしまくりだ。
瑛輔に美味しかったと言われるのは嬉しい。

瑛輔の帰宅が早いことも、嬉しかったりするのかも。

妻の役割の線引きは難しいけれど、私がしたことを受け入れてもらえるのは素直に嬉しいのだ。
達成感からか、胸の奥の何かがくすぐられる。

そうやって瑛輔にとって居心地の悪くない距離感で、彼を支えられたらいちばん良いんだけどな。

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