学校の人気者は私だけを離してくれない
###No.2 好きだから信じたいのに



冬人くんがみんなの前で私をかばってくれてから、学校での嫌がらせは少し減った。
でも――
平穏は長く続かなかった。
ある日の昼休み。
教室の前が急に騒がしくなる。
「やばっ、来た!」
「相変わらず可愛い……!」
女子たちがざわつく。
廊下を見ると、一人の女の子が立っていた。
長い黒髪に整った顔立ち。
まるでお姫様みたいだった。
その子は迷わず冬人くんの席へ向かう。
「冬人。」
そして自然に名前を呼んだ。
クラスがざわめく。
冬人くんも驚いた顔をした。
「……楓。」
楓。
その名前を聞いた瞬間、周りの女子たちが騒ぎ始めた。
「え、あの幼なじみ!?」
「海外行ってた子でしょ!?」
「美男美女すぎる……!」
私は胸がざわついた。
幼なじみ。
その言葉だけで不安になる。
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