きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
6 リデル
ずっと若様を避けていた。
怖かったのだ。
もう、彼は次期ご領主様のジェレマイア様で。
リデルと手を繋いでくれたジェレミーじゃない。
◇◇◇
父の仕事先が伯爵家の騎士団だったので、自分の誕生と共に母を失ったリデルは、幼い頃から父に連れられて本邸に出入りを許されていた。
それで、身分的には絶対にお近づきになれない同い年の若様とも友達になれた。
彼はご領主様から騎士団で鍛えて貰うように命じられて、彼らの基礎訓練で剣術と体術の基本を学んでいたが、いくら『お手柔らかに扱われていた』としても、やはり怪我をしてしまう。
そんなお可哀相な幼い若様が治療士のデイヴに懐いてしまうのは、自然な流れで、娘のリデルとも心安くなるのも、また自然だった。
怖かったのだ。
もう、彼は次期ご領主様のジェレマイア様で。
リデルと手を繋いでくれたジェレミーじゃない。
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父の仕事先が伯爵家の騎士団だったので、自分の誕生と共に母を失ったリデルは、幼い頃から父に連れられて本邸に出入りを許されていた。
それで、身分的には絶対にお近づきになれない同い年の若様とも友達になれた。
彼はご領主様から騎士団で鍛えて貰うように命じられて、彼らの基礎訓練で剣術と体術の基本を学んでいたが、いくら『お手柔らかに扱われていた』としても、やはり怪我をしてしまう。
そんなお可哀相な幼い若様が治療士のデイヴに懐いてしまうのは、自然な流れで、娘のリデルとも心安くなるのも、また自然だった。