結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 いったんトーストを皿に置き、彼女を見た。


「今まで悪かった」
「はい?」


 なんの話かピンとこないか。


「夫婦円満のコツ、実践しよう」
「えっ……」


 摘まんでいたレタスが、史花の箸から落ちる。瞳を左右に揺らし、唇は半開きだ。


「ノートパソコンで調べていただろう?」
「あれ、読んだんですか!?」


 史花の頬がみるみるうちに赤く染まっていく。
 昨夜、優成は史花をベッドに運んだあと、ダイニングテーブルで彼女が読んでいた記事に目を通していた。どれもごく当たり前のコツではあるが、今の優成たちには足りていないものばかりだ。

 単なる同居人でいいと思っていたはずが、史花の健気な姿を見て気が変わった。このままではいけない。


「盗み見するつもりはなかったんだ。悪かった」
「あ、いえ、大丈夫……です」
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