結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
再送信のフライトプラン
人生とは予測不能だと、史花はつくづく感じている。
優成との交際〇日婚はもちろん、彼に『本物の夫婦を目指そう』と言ってもらえるとは思いもしなかった。
〝夫婦仲がよくなる妻の行動〟も〝夫婦円満のコツ〟も、史花ひとりで実行するのだと半ば覚悟を決めていたため、嬉しくてたまらない。
そもそも夫婦の問題を妻がひとりでどうにかできるものでもないけれど。優成には相談できなかったため仕方がなかった。
初めてふたりで朝食を食べたときのことを思い出すと、自然と笑みが零れる。ひとりきりだった食卓に彼がいるだけで幸せを感じられ、これが結婚生活というものなのかと照れくさくもある。
あれから二週間、都合がつくときには優成も自宅で食事をし、フライトで不在にするときにもこまめに連絡を取り合うようになった。
最初は【今、福岡に到着】【これから羽田に戻る】など業務連絡みたいなメッセージのやり取りだったが、ここ数日はスタンプも入り混じり、恋人……とまではいかなくても友人の域には達したように思う。
夜勤を終えて帰宅し、自室でバッグからスマートフォンを取り出す。仕事を終えたときに優成から【帰宅したら電話をくれないか】とメッセージが届いていたのだ。
彼は今日、札幌発羽田行きの便に搭乗予定である。