結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
「どんな格好をしたらいいですか?」


 行く場所には相応の服装がある。場違いな格好は避けたい。


「そうだな……動きやすい格好がいい。足元はスニーカーで」
「軽装ですね。わかりました」


 頭の中で服装をイメージしつつ答える。

(Tシャツにジーンズでいいのかな。……それともラフすぎる?)

 なにしろ初めてのデート。カジュアルすぎるものはイメージと外れる。

(うーん、どうしようかな)

 顎に手を添えて物思いに耽りそうになって、はたと止める。優成の視線を感じたのだ。


「……あ、あの、ご飯は食べますか?」
「もちろん」


 優成は即答。〝もちろん〟という言葉がうれしい。


「すぐにあたためますね。今夜は鶏肉とズッキーニの甘酢煮を作ってみたんです」


 彼の口にどうか合いますようにと祈りながら、史花は完成して盛りつけてあった皿を電子レンジに入れた。
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